全日本期間中、選手達がウエアに黒いリボンを付けてプレーしていたことはご存じでしょうか?
実は全日本の直前に、小林あおいさんというスーパーバイザーの方がお亡くなりになりました。
小林あおいさんへの感謝の気持ちを込めてリボンを付けていたのです。
スーパーバイザーを簡単に説明すると、各大会に必ず必要な役職で、その大会の管理や運営をするリーダーのような人のことです。
そして選手と大会側を繋ぐ人でもあり、私たちの要望や疑問を受ける窓口のようなことをしてくれる、なくてはならない仕事です。
ですから選手とスーパーバイザーは普段からとても近い関係で、あおいさんには本当に沢山の人がお世話になってきました。
全日本にもいらっしゃる予定でした。
最初に聞いたときは突然すぎて信じられず、ただただ悲しくあまりにもショックでした。
ですが私にできることは、精一杯頑張ることだという想いで試合のコートに立ちました。
あおいさんとの話を少しさせてください。
私が初めて優勝した柏国際でのスーパーバイザーはあおいさんでした。
優勝したことをとても喜んでくださり、あおいさんは小さなノートにサインをして欲しいと言ってきました。
そのノートには、今まであおいさんが運営してきた大会の優勝者達のサインと一言が書いてあり、驚いとことをよく覚えています。
なぜ驚いたのかというと、あおいさんは普段は厳しいことも言う人で、選手との間にはしっかり距離を取っているのだな、という印象があったからです。
なので選手との思い出をこのように残しているということが意外でした。
その後、他の大会であおいさんに会うとよく話すようになり、その度に可愛らしさや周りの人達への優しさや想いを感じ、自立したとても素敵な女性だなと感じていました。
そうやって試合の合間のひとときにお話しする時間が好きでした。
大会のことでも沢山お世話になり、自分ではわからないことをいつも助けていただいていました。
感謝してもしきれません。
今回、みんなの分のリボンを用意してくれたのは日比野菜緒選手でしたが、
実は大前綾希子選手も準備してくれていたのです。
大前選手は日比野選手が用意してくれたことに気づくと、自分が用意したものはそっとしまっていました。
両名に感謝したいです。
小林あおいさんのご冥福を心よりお祈りいたします。
いつまでも忘れません。
ありがとうございました。