目的と手段

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試合に勝つために身に付けたい技術があったとき、それに夢中になるがあまり本来の目的を忘れてしまうようなことがあります。

そんなばかなことがあるのか、、と思われるかもしれませんが本当にあるのです。

具体的に私の話をします。

私はたまに知らず知らずのうちに目的を見失ってしまいます。それは練習やトレーニングに熱中しているときほど起こっていました。

目的と手段というのは人によって違いますが、私の場合はざっくり言うと

「試合に勝つ」ことが目的、「練習」が手段の一つです。

それがいつの間にか、「練習が上手くなること」が目的になってしまっているときがあります。

上手く出来るに越したことはないのですが、それが目的となってしまっている場合は、ただ達成感を感じるだけとなってしまい、いざ試合をしたときに練習とのズレが大きくなります。

トレーニングでも、いかに正しいフォームでできたか、筋トレで重りを増やせたか、沢山の回数ができたか、などにフォーカスし過ぎてしまい、これをやったことでどうなるのか、ということまで考えなくなってしまうのです。

何かに一生懸命に取り組んで結果が出ることは楽しいですし達成感もあり気持ちがいいものですが、思考停止状態に近いと思っています。

もし勝つこと(目的)を常にイメージ出来ていたとしたら、発想が変わってくるでしょうし練習内容(手段)も変わるかもしれません。その技術をいつどのように有効に使うか、ということまで必ず考えることになります。相手がこうしてきたときはこうだな、とか考えるとそれだけで新たな課題が見えてくることもあります。同じ時間を費やすとしたら、こちらの方が明らかに得られるものは多いです。

私の周りには有難いことに、そのことを指摘してくれる人達がいてくれたためその度にハッとしましたし、ときには自分でも気付くことができるようになりました。

      

身近なところでいうと「お金」とかでしょうか。

テニスのこととはちょっと違いますが、例えばお金を稼ぐということが人生を豊かにするための手段であった場合、いつの間にかお金を稼ぐこと自体が目的となってしまうようなことです。

自分を俯瞰することで、現在の立ち位置がわかるときがあります。わかった上で納得できるのであればいいですが、そうでないのなら他にも選択肢があることに気づくことができます。

いつでも自分の頭で考えて行動していけるようになりたいものです。